魅力的な話し方をする話し手は、身振り手振りの使い方がとても巧みです。
身振り手振りを使うことで、自分の気持ちを表現したり、話していることを強調したり、聴衆に話しを視覚的に捉えてもらうことが出来るからです。
話し方のテクニックの一つとして身につけておきたい身振り手振りですが、このページでは以下のことを考察します。
- 身振り手振りを用いた話し方が必要なのはなぜ?
- どんな身振り手振りをすれば良い?
- どうやって身振り手振りを使った話し方に慣れる?
では一つずつ考えていきましょう。
Contents
身振り手振りを用いた話し方が必要なのはなぜ?
冒頭でも述べましたが、身振り手振りを用いる話し方をすると、自分の気持ちや話しのポイントを表現できます。
つまり、話しのどこを覚えてもらいたいか。
その話しに対して自分がどう感じているかを表現できるのです。
それは聴衆にとって、話し手の持っている熱意を感じる瞬間でもあります。
もっと重要なことに、身振り手振りによってあなた自身の話が自然と熱を帯びてくるようになります。
あまり良い例ではありませんが、ヒトラーが演説している様子を思いだしてみてください。
どんな絵を想像しますか?
恐らく、こぶしを振り上げて熱狂的に話している様子でしょう。
当時のドイツ国民を動かしたのは彼の演説のうまさに加えて、身振り手振りを多用し自分の思いを乗せたことも一因だとわたしは考えています。
つまり身振り手振りは、人を扇動するツールにもなり得るくらいの力を持っているのです。
だからといって悪用は厳禁ですが、善用すれば話しに気持ちを込め、聴衆にもそれが伝わる素晴らしいツールになります。
また、身振り手振りは話しを視覚的に捉えていただく効果もあります。
何かを表現するときに、大きさ、深さ、比較、レベルの違いなどを表現すると、聴衆はその表現をイメージとして理解し頭で理解するよりも深い理解を得ることが出来ます。
このように身振り手振りはそれ自体が話すわけではありませんが、言葉にならないイメージを相手に印象付ける上で大切な要素です。
どんな身振り手振りをすれば良い?
これは上で説明したとおり大きく分けて2パターンです。
- 自分の思いを表現する身振り手振り。
- 視覚的効果を狙った身振り手振りです。
自分の思いを表現する身振り手振りとはどんなものなのでしょうか?
幾つかの例をご紹介すると。
・こぶしを握って前に出す。
選挙で演説する候補者がよくやってるやつです。
・手のひらを自分の胸から相手の方へ向ける。
何か行動を促すときにするときに使います。
・両手を胸の前で固く結ぶ。
腕組みではないです。両手で握手する感じですが、こうすることで大切なことを話しているという印象を相手に与えます。
他にもありますが、代表的なものはこんな感じです。
これは使い方を間違えるととてもわざとらしく見えますので、あくまで自然に出すことを意識しながら行いましょう。
視覚的効果を狙った身振り手振り。
ものの大きさ、高さ、深さ、時の流れ、比較するなど多様な場面で活用できる身振り手振りです。
恐らくこれが話しの中で一番多用される身振り手振りでしょう。
これには、指を指す、両手を広げる、円を描く、何かを切るような仕草をするなどその表現に相応しい身振りを加えることがで来ます。
こうすることで話に立体感が生まれるためより訴えかける話になります。
上に挙げた2種類の身振り手振りですが慣れてくると自然に出てくるので考えなくてもよくなりますが慣れないうちは意識して身振り手振りを話しの中に組み込みましょう。
どうやって身振り手振りを使った話し方に慣れる?
スピーチや人前での話に慣れていないうちは身振り手振りが全くないか、できてもロボットのように不自然というのはよくあることです。
でも、はじめは仕方ないんです。
みんなそうですから。
わたしも、自然にできるようになったのは20代も過ぎてからです。
スピーチを初めて13年もかかってからようやくです。
なので、最初からできるとは思わずできるところから始めていきましょう。
そして、「最初はぎこちなくても全然大丈夫!!」
これくらいの気持ちで臨みましょう。
そうしないと、簡単にあきらめてしまいます。
身振り手振りは慣れれば絶対できますからあきらめないでください。
では、どうやって身振り手振りに慣れていけばいいのでしょうか。
まずは、「ここで身振り手振りを入れる」と決めておくことです。
原稿か、箇条書きのメモに印を打っておくのもいいでしょう。
そこに来たら必ず身振り手振りを入れるようにしましょう。
どんな身振り手振りを入れるか決めておくことも必要です。
最初は数か所でもいいですが、徐々に話の中のあらゆるところに入れられるように回数を上げていきましょう。
また、身振り手振りはできるだけ大きくやりましょう。
ちょっと大げさくらいでちょうどいいです。
逆に、手元でチマチマ身振りをしても相手には全くと言って良いほど伝わりません。
「わたし緊張してますよ」と聴衆に伝えているようなものです。
もちろん最初からできるわけではありませんが、意識して大きく身振りすることを心掛けましょう。
こういう積み重ねによって、徐々に身振り手振りに慣れていきますので、話をするときは必ず最低3つは身振りを入れる。
こんなつもりで話に臨んでください。
身振り手振りを使った話し方のまとめ
- 身振り手振りは話のポイントや自分の思いを伝えるために必要なものです。
- 自分の思いを表現する身振りや視覚的効果を狙った身振りをたくさん使いましょう。
- 慣れないうちは原稿に印を打つなどして意識的に身振り手振りを入れていきましょう。
最初は恥ずかしいと思うかもしれません。
でも、豊富な身振りや手ぶりを入れられる話し手は間違いなく聴衆を引き付けます。
プレゼンでも基本は同じです。
そして慣れれば考えなくてもできる技術なのでとにかく慣れることを意識して身振り手振りを入れていきましょう。
あなたの話の魅力が更にアップしますよ。