日本人は話すときの感情の起伏が少ないと言われています。
そのため平坦で単調な話し方になってしまい聞き手を飽きさせてしまうことがありとてももったいない状況が生じます。
せっかく人前で話すのですから、あなたの人柄やそのスピーチへの思いを知っていただくためにも単調な話し方からの脱却を図りましょう。
このページでは
- 単調な話し方になってしまうのはなぜか?
- 話し方にメリハリを付けるために何ができるか?
上記の2点を考えます。
Contents
単調な話し方になってしまうのはなぜか?
意識していても単調な話になってしまうのはなぜでしょうか?
最も大きな理由は、緊張してしまうことにあります。
緊張すると話し方にメリハリを付けることは二の次になってしまい、とにかくその場の話を終えることだけを考えてしまいがちです。
そうなると話しが棒読み状態になり、単調に聞こえてしまいます。
でも、全く緊張せずに話すというのはどんなに熟練した話し手でも難しいことです。
緊張をゼロにするのは無理ですしゼロにするのは返って良くないですが緊張感に圧倒されてしまうことは避けたいものです。
では緊張感を軽減する方法にはどんなものがありますか?
いろいろな方法がありますし人によって向き不向きがありますが、わたしがお勧めする方法は
前に立って話し始める直前に一回深呼吸することです。
聴衆は、あなたが前に立っていきなり話そうが、一呼吸置こうがそんなこと全く気にしていません。
であれば、一回深呼吸しましょう。
緊張は呼吸を浅くし、浅い呼吸は声が出にくくなって緊張を更に高めます。
それを断ち切るために一回深い呼吸をとって良い流れにしてから話し始めると緊張感を軽減することが出来ます。
二つ目の要因は、伝えたいという思いの不足です。
伝えたいという思いが不足するのには2つの面があって、
一つ目は自信のなさから来る思いの不足。
二つ目はやる気のなさから来る思いの不足。
この二つが考えられます。
一つ目の自信のなさは、「自分がする話はこれでいいんだろうか?」「間違ったことを言ってないだろうか?」「聞いている人は自分の話をつまらないと思ってるんじゃないだろうか?」
こんな思いがあなたの中にあるかもしれません。
そうすると自分の話を伝えたいという思いにブレーキが掛かり、遠慮がちな話しになり、結果単調になるという負のスパイラルに陥ります。
確かにとんでもない理論を自信満々に話すのはいただけないですが、たいていの場合みなさんしっかりと準備され筋の通った話をされています。
しっかりとした根拠がとれているのであれば、話す内容よりも、話し方に注意を向ける方が良い結果になりますよ。
二つ目のやる気のなさに関しては、「やる気を出してください」としか言いようがありませんが…
こんな話をしたら自分の魂を売ってしまうと感じるほどの話なのであれば、そもそもその話しを受けるべきではありません。
でも、もしその話が自分にとって不本意ながらしている話しだとしたらまだリカバリできる可能性があります。
その不本意の理由は何ですか?
自分の考え方と違うからですか?
立場上しなければならないからですか?
押しつけられたからでしょうか?
それぞれに不本意な理由があるかもしれませんが、まず自分の思いは一旦置いといて、その話しで聞き手には何かのメリットがありますか?
その話を聞くことで聞き手はどんな思い、どんな行動に向かいたいと思うでしょうか?
全くメリットを感じないのであれば、自分と方向性の違う話をすることで自分の中の引き出しが一つ増える、あるいは視点が一つ増えると思えませんか?
こうした問いを自分に投げかけてみてちょっとでも意欲がわいてきたなら是非メリハリの付いた話し方に目を向けてください。
単調な話し方から抜け出しメリハリのある話し方をする
話しにメリハリを付けるとはどういうことでしょうか?
それは話しに緩急を付けるとか、声の強弱を付けることを意味しています。
つまり抑揚を付けることです。
緩急を付けた話しに関してはこちらのページをご覧ください。
ここでは声の強弱について考えましょう。
話しの中で強い口調で話すところと声を弱めて話すところを作ると話しにメリハリが生まれます。
では、どんなところで強弱を付けるのでしょうか?
強い口調で話す方が良い場面。
ポイントを話す時。
ポイントを話すときにはその一番大切な部分で声を強めましょう。
そうすることで聞き手はそこが重要な部分と認識するようになります。
そしてその根拠や実例を聞きたいと思うようになりますから、それに続く話しにも耳を傾けてもらいやすくなります。
行動を促す時。
ポイントとも重複する要素がありますが、この時も声を強めた方が良い場面です。
あまり強く言いすぎると圧力になりますので気をつけて欲しいのですが、基本的に何かの行動へ動かしたいときには強めに話す方が効果的です。
いわば聴衆の背中を押してあげるイメージです。
声を弱めた方が良い場面。
声を弱めるというのはあまり使う場面はありませんが、これが効果的な場面は以下の通りです。
諭すような話しをする時。
細かな感情表現をする時。
このような場面ではあえて声を弱めて話す方が聴衆を引きつけることが出来ます。
例えば「こんな場面に遭遇したとき、あなたならどう思いますか? 気持ちが揺らいで不安に感じたらどう対処しますか?」
こんなことを話すときに、これをハキハキ強めに話すときと、声のトーンを落として少し弱めに話すときとどちらが適切だと思いますか?
恐らく後者の方が話す内容と声のトーンが一致しているでしょう。
あえて弱めに話すのは技術がいる方法ではありますが、メリハリのある話し方をする上で必要な要素だと考えてください。
単調な話し方を克服するためのまとめ
単調な話しは、緊張感や話しへの意欲が影響します。
緊張感を和らげる方法を見つけ、話す意欲を少しでも高めましょう。
メリハリのある話し方をするために。
話しに緩急を付けましょう。
声の強弱を付けて大事なところとそうでないところの差を出しましょう。
話し方が単調になってしまうのは本当にもったいないです。
せっかくの話しがつまらない、話し手に意欲がないと思われてしまい、メリットが一つもありません。
せっかくみなさんのためにと思って作った話ですから、ちょっとやりすぎたかなと思うほど話しの緩急と声の強弱に気をつけてみましょう。
聴衆のみなさんを見る目がきっと変わりますよ。