話し方にはその人の人柄、つまりその人の性格が表れます。
では、話し方でその人のどんな人柄がわかるのでしょうか?
上質なスピーチに向いた人柄というものがあるのでしょうか?
上質なスピーチをするために必要な性格は身につけられるのでしょうか?
このページでは上記の点を考察していきます。
Contents
話し方でその人のどんな人柄がわかるのか?
話というのは、何気なく話しているようでもその人の人柄がとても良く表れます。
話し方一つでその人がのんびりした人なのか、優しい人なのか、柔らかい感じのする人なのか。
逆にせっかちな人なのか、威圧的なのか、厳しい人なのか、そんなこともわかってきます。
本当はそんな性格じゃなくても話し方で人柄を判断されることもあるので気をつけたいところです。
では人はどんなことからあなたの人柄を感じ取るのでしょうか?
それは、
- 口調
- 目線
- 声のトーン
- 表情
- 身振り手振り
- 使う言葉
これらが発する印象が聴衆があなたの人柄を感じ取る要素になります。
つまりあなたが自分の話に対して抱いている思いや聞き手への思いがこれらの要素の中に表れてしまうということです。
数分のスピーチであればごまかすことも可能ですが、時間が長くなるほど素の自分が出てきますので自分の人柄、性格を改めて見つめ直すことは必要です。
と言っても、性格は一朝一夕には変わりませんので、手っ取り早く印象の良い人柄に見えるような話し方もお伝えしておきます。
ポイントは、柔らかい印象を与えることです。
単純に柔らかい印象の話し手と、厳しい印象の話し手ではどちらの話を聞きたいと思いますか?
普通、柔らかい印象の話し手ですよね。
もちろん、ビシビシ厳しくないと伝わらないと言う方もおられるでしょうけど。
そのために大切なのは
口調、表情、目線です。
ハキハキした口調ももちろん良い話し方ですが、柔らかい印象を与えることを考えると少し控えめにした方が印象は良いでしょう。
そのために語尾をほんの少しだけ伸す。
これだけで柔らかい口調になります。
文字で表現するのは難しいのですが、例を挙げるとすれば「~でしょうかっ!!」という言い方よりも「~でしょうかぁ」と言った方が柔らかく感じますよね。
この小さい「ぁ」の部分は、もうホントに気持ち伸すくらいのイメージです。
伸しすぎるとダラダラした話し方に聞こえてしまうのでそこは気をつけてください。
次に表情は、笑顔に尽きます。
もちろん内容によって笑顔でしゃべれないときもありますが、基本的には笑顔で話すと好印象になることは間違いないです。
「でも、緊張して笑えない」
そんな方もおられるでしょう。
もちろん最初はぎこちないかもしれません。
でも、無理にでも笑ってください。
そう意識するとだんだん自然な笑顔が出来るようになります。
他にも、話し始める前に「ニコッ」と笑顔で笑ってから話し始めるというのも効果的です。
話し始めてから笑おうとしても、なぜか表情が固まってしまっていてそこから笑顔にすることはなかなか難しいです。
でも、最初から笑顔でスタートすれば笑顔を出すことが比較的無理なく行えますので是非チャレンジしてみてください。
最後に目線ですが、ポイントは聴衆一人一人と目線を合わせるくらい見る事です。
でもこれはちょっと難しいです。
わたしは今まで何百人という方の話を聞いてきましたがこれができてる人って本当に少数です。
そもそも、顔を上げて話さない、顔を上げていても聴衆を見ていない、どこ見てるのか目線を追っていったら会場の隅っこをじっと見ていた。
なんてことはざらです。
本当にもったいないです。
原稿を用意していると、間違えたらどうしようという恐怖感から聴衆を見れないと言うことはありますが、聴衆をちゃんと見るのとな見ないのとでは印象は全然違います。
なので、最初はここで聴衆を見るというポイントを作ってそこに来たら聴衆の誰かの顔を見るところから始めましょう。
だんだん慣れてくると話の大部分で聴衆を見ながら話すことが出来るようになります。
上質なスピーチに向いた性格というものがあるのか?
せっかくこのサイトを見に来てくださったのなら、もっと本質的なことに踏み込みましょう。
上質なスピーチに向いた性格というのはありますし、それを自分の一部にすることは可能です。
わたしが考える上質なスピーチに向いた性格は
思いやりと
情熱です。
では、何に対する思いやり?どんな情熱なのでしょうか?
思いやりは聴衆に対して向けられるものです。
聴衆が自分の話を聞く意義は何?
自分が導く結論に聴衆も一緒について行くためにどんなことから話す?
どんな話し方をすれば一番伝わる?
どんなことを伝えてあげるのが一番聴衆のためになる?
これだけではありませんが、そういうことを考えて話に反映させるのがここで言う聴衆に対する思いやりです。
そこを思いやった話というのは、印象として必ず伝わります。
「自分たちのことを考えてくれている」というのを話の行間から感じ取ってもらえるのです。
なので、自分の中にある思いやりという引き出しを目一杯開けてそれを話の中に落とし込んでいきましょう。
この思いやりを自分の中で育てていくのに役立つのは「誰かの助けになれないかな」と意識しながら毎日の物事を見ることです。
そうすると困っている人に気付きやすくなり、なぜ困っているのか、どうやったら助けになれるかを意識するようになります。
それが思いやりにつながっていきます。
スピーチをするのも言ってみれば人助けです。
セミナーをするのであれば、何らかのテーマに対して答えを求めている人を助けるためにセミナーをします。
会社で朝礼や、会議上で何かの話をするときでもその日の仕事のモチベーション維持を助けるとか会議の進行に役立つことを述べるのもある意味人を助けていることになります。
ですから、普段から「自分が人に役立てることはないか」という視点で生活を送ると思いやりがアップしていきます。
もう一つは情熱でした。
これは主に自分が話す内容に対しての情熱です。
話す内容に情熱を持てない人の話を聞きたいと思いますか?
恐らく退屈でつまらないでしょう。
でも、情熱にあふれた話は聞き手を魅了することができます。
ですから自分の話は絶対役に立つので聞いてもらいたい。
そういう情熱を持つことは大切なことです。
そのために出来ることは、
まず自分の話に自信を持つことです。
そして、話す内容に自分自身も感動するほど深い思い入れを持つことです。
そうすると情熱が湧き上がってきて、それが話す言葉や、表情、口調に表れ聴衆を引きつけることが出来ます。
これが出来るようになると、少々の話し方の間違いやセオリーから外れた話し方でも関係なく人を引きつけることが出来ます。
この情熱を身につけるために、日々心動かされる体験を重ねていきましょう。
何かに感動する、何かをしたいと強く思う、何かを達成する。
こういう時に感じる強い思いがあなたの中の情熱をいつも熱い状態にしておくのに役立ちます。
是非この二つを身につけてみてください。
話し方に表れる性格のまとめ
- 話はその人の内面つまり性格が必ず表出します。
- 良い印象を持たれる話し方を心がけるのであればまずは「柔らかさ」を意識しましょう。
- 人柄がにじむような話し手になるためには「思いやり」と「情熱」を身につけましょう。
話に出てくる人柄で、話の印象はかなり影響を受けます。
本質的なことを言えば、性格を変えるとか更に磨きをかけることが必要です。
これには時間がかかりますが、やるだけの価値は十分にあります。
思いやりと情熱を必要とする場面は話だけではないからです。
人としての厚みを増すことであなたは、より魅力的な人になります。
是非「あなたの人柄が滲み出た良いお話しでしたね」と言われるような話ができる人柄を身につけていきましょう。